株式会社 アイ・シイ・エス

洗浄棟建設レポート

投稿日:2020.09.25

皆さんはじめまして。この度、株式会社アイ・シイ・エスではオウンドメディアとしてブログ記事を連載・配信することになりました。

この記事は第1回目の記事となります。手探りではありますが、皆さんに「アイ・シイ・エスってこんな会社なんだ」とか「この技術を持っているのなら仕事の相談をしてみようか」といったように、興味・関心を持っていただければ幸いです。

記念すべき第1回目に取り上げるのは、弊社が新たに栃木工場へ導入を決めた「連続式超音波洗浄機」を入れるための「洗浄施設」についてです。

順序が逆になりますが、弊社は「真空熱処理」「ろう付け」「コーティング」「溶射」などを行っている委託加工会社です。特徴は、【クリーンな環境で、綺麗な仕上がりの製品を作る】です。工場内も床には、油も汚れも無いスリッパでも歩ける程クリーンな工場です。

新たに建造した洗浄施設は、プレスメーカー・加工メーカーなどから入荷した製品を、今以上にクリーンな環境で綺麗な状態にして熱処理・ろう付け・コーティングが行えるよう、新たな連続式超音波洗浄機を導入し「環境にも配慮したクリーンな工場にしよう」と、およそ半年の期間をかけて構想・設計・建造しました。

洗浄施設内に導入する洗浄設備は、日本最大級の連続5槽式超音波洗浄設備であり、洗浄液も環境に配慮した炭化水素系を使用、大型の製品から、小さな精密部品まで油分を残さず綺麗に脱脂洗浄できる事が特徴です。

洗浄設備に関しては、次回にその内容を載せますので期待していてください。

洗浄施設の建屋建設~洗浄設備導入まで

建屋建設は次のような工程を経て実施されました。

  1. 起工式
  2. 整地
  3. 基礎工事
  4. 鉄骨工事
  5. 屋根および外壁工事
  6. 洗浄装置搬入
  7. 洗浄装置組み立て

建屋の建築は以下の写真のようにして進められました。

起工式

地鎮祭の様子。静寂の中、神主さんの声が響きます。

建屋建築風景
  • ①工場敷地内の一角に建屋建築の為に整地。元々、プレハブなどが有った所を綺麗にしました。
  • ②基礎工事。基礎工事が完了した後は、「思った以上に小さいかな!?」と感じてました。
  • ③鉄骨工事。大型トラックにて大量の鉄骨が運ばれ、クレーンを使って組上げて行きます。
  • ④建築完了。基礎工事の時は小さく感じましたが、建屋が完成すると予想以上に大きく広々としてました。

洗浄設備の搬入

洗浄施設が完成後、洗浄設備の搬入が実施されたのは丁度お盆前、8月8日のことでした。

作業開始は早く、午前7時過ぎにはトラックが到着して次々と部品を下ろしていきます。

トラック到着

そして大型のトレーラーで分解された洗浄設備が搬入始まりました。今回の洗浄設備は4槽からなるので、計4台の大型トレーラーが到着。従業員の駐車場を待機場所として、入れ替わりにて作業は進められました。

トレーラー到着

荷台には大きな箱状のものが。これが洗浄設備を構成する洗浄槽の1つになります。

トレーラー荷台

設備が大きすぎてフォークリフトで搬入が出来ない為、クレーンを使って慎重に搬入を実施しました。

洗浄槽つり上げ

そのまま屋根の上を通す形で反対側に下ろします。見ている方が、ハラハラさせられました。

屋根の上を通して反対側へ

そして着地

洗浄槽着地

建屋内部へは、フォークリフトとハンドパレットトラックを使って搬送します。

フォークリフトで搬入

この作業を計4回繰り返して洗浄設備の本体を搬入しました。

搬入後は組み立て作業です。大小様々なパーツを組み付け、最後に4つの洗浄設備を合体させます。

大小様々なパーツを4つの洗浄設備それぞれに組み付けていき、最後にそれらを合体させる作業が進んでいきます。しかしここで最も時間をかけていたのは、設置場所の精度出しです。

基準となる槽の精度出し
微調整の様子

ピンクの糸が洗浄設備の端に合うようにミリメートル単位で調整していきます。

足の調整作業

調整が終わったら足をレンチで出してようやく設置です。これがいくつもある足すべてで行われます。

洗浄槽の合体

基準となる洗浄設備の精度出しが終わったら、いよいよ各洗浄設備を合体させていく作業です。

電動パワーリフターにてジャッキアップして押していきます。

合体直前

パワーアシストはこのくらいまでで終了し、あとは人の手で少しずつ押していきます。

聞くと「少しずつやらないと洗浄設備どうしをぶつけてしまうから」人手でやる必要があるそうです。

最終調整の目視確認

大分幅も狭まってきました。目視確認で止める合図を出す準備をしています。

合体完了

そして合体完了です。

今回のレポートを通して感じたのが、人々がチームとして一体となって動き、また緻密な作業を現場の状況に応じて確実に実施する美しさのようなものです。集団としての統率もそうですが、個々人の協力とその場の発想や機転、そういうものがあってようやく1つのものができあがると言うことを見て取れました。

今後、この洗浄設備は試験運転を経て業務に投入されます。その時にはこのような人々の仕事があったからこそ我々も心置きなく業務に邁進できるということを頭の片隅に置きながら、お客さまからお預かりした商品を丁寧・確実に加工してお届けできるよう努力していきたいと考えます。

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