株式会社 アイ・シイ・エス

アイ・シイ・エスの熱処理 (硬化)

焼入れ、焼戻し

材料を強くしたい、硬くしたいときに実施します。

焼き入れると硬質のマルテンサイト組織に変化します。

焼き入れたままでは脆さが残るので、通常、その後に焼き戻しをして、強さと靭性(脆さをなくす)の調整を行います。

鋼は焼き入れて硬質のマルテンサイト組織が生成すると膨張し、焼き戻しによって縮みます。

SUS410のマルテンサイト
超高倍率(SEM : 倍率105倍)で見たSUS410のマルテンサイト

マルテンサイト系ステンレス鋼 焼き入れ硬さ

\[焼き入れ温度 : 850...1100{}^\circ\mathrm{C}, ガス急冷時間 : 30[min]\]

焼き戻し温度と硬さ

\[焼き戻し温度と硬さ\] \[焼き入れ温度 : 1000{}^\circ\mathrm{C}, ガス急冷時間 : 30[min]\]
\[焼き戻し温度 : 200...800{}^\circ\mathrm{C}, 焼き戻し時間 : 60[min]\]

炭素鋼のマルテンサイト変態に伴う膨張量

\[近似曲線 y=5.6451x^{1.193}\]

析出硬化、時効硬化

焼き入れとは異なり、500℃前後の比較的低温で高強度化、高硬度化ができる手段です。

この処理により、バネとしての性能(バネ性)も向上してきます。

ベリリウム鋼やチタン鋼の時効硬化処理

この処理で製品の強度、硬さは大きくなり、バネ性は向上します。

析出硬化型ステンレス鋼 (PH鋼) の析出硬化処理

加工するときは軟質状態 (固溶化熱処理) で、加工後に析出硬化処理を施して硬く強く出来ます。

Be-Cuの時効硬化曲線

\[O材の時効硬化曲線\]
\[\frac{1}{2}H材の時効硬化曲線\]

SUS301の時効温度と比例限耐力

\[80\%冷間線引き材における{\rm SUS}301の時効温度と比例限耐力\]
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